どの程度の頻度でおもりの校正が必要なのか

おもりには、いくつかの意味合いがあります。例えばつけもの石のように、何かの上に重いものを置きたい時につかうおもり、釣りのしかけを海深くに鎮めるためのおもり、そして秤の付属品で、物の重さと釣り合わせるためのおもりです。ここでは秤と一緒に使われるおもりについての解説です。秤は普段の生活ではなかなか目にする機会はないものですが、学校の理科や物理の授業や、仕事上で使う職種もあるかもしれません。秤に使われるおもりは分銅と呼ばれています。重さをはかる為の秤は正確でなければなりません。どんなものもそうですが、秤もおもりも使ううちに誤差が生じる事があります。秤やおもりはほんの少しの誤差も許されるものではありません。それを正すためには校正という事を行う必要があります。その校正の際におもりが使用されます。ここでは校正の際に用いられるおもり、分銅について解説します。

おもりでの校正とはどのような事なのでしょう

秤を使う際に使用するおもりには基準分銅とJCSS分銅と二種類あります。基準分銅は、取引や証明に使う秤の検定や検査に使う分銅です。これまではこの基準分銅を秤の校正に用いてきた所も多くありました。JCSS分銅とは、JCSSという校正証明書がついているものです。国の代わりにおもりや分銅の校正を行う事を許可された校正認定事業者だけが、この校正証明書を発行する事ができます。商品や製品を販売する為には、その生産や流通過程、検査や測定を証明するトレーサビリティ証明書が必要になる場合が多くあります。このJCSS分銅でしたら、国家標準とトレーサビリティがとれているという明確な証明となります。校正を行う校正室は、温度・湿度・気圧が常に一定の数値に保たれており、1mg~2tまでの校正が行える所もあります。

おもりでの校正はどの位の頻度で必要なのでしょうか

おもりに校正が必要なことはわかりましたが、どの程度の頻度で校正が必要なのでしょうか。分銅は機械ではないものの、使用頻度や取扱い方、材質や管理している環境などによって、質量変化が起こっているのです。基準分銅の校正の頻度は、計量法によって定められています。精度等級では特級だけが年数が規定されており、精度等級が1級以下の場合、材質によって年数が異なりますが、基準は3年です。1級以下ではステンレス、真鍮などは5年、鋳鉄は1年となっています。JCSS分銅は校正周期が矯正されていませんが、ステンレス、真鍮などは3年を推奨、鋳鉄は1年を推奨しています。秤を使用する上で一番大切な事は,おもりの正確さです。適正に校正を行い、正確な秤、おもりを使用する事が一番の信用となります。